入れ歯と食事の工夫

入れ歯でも食べやすい食事の工夫をしよう(Vol.1)

入れ歯と食事の工夫

人間にとって食べるという行為は、生活の中でも最大の楽しみの一つです。それが、歯が抜けてしまったり、入れ歯になってしまったことにより、十分楽しむ事ができなくなったら、生活の質が低下してしまいます。
『入れ歯(義歯)だから…』と諦めることなく、楽しい食事になるよう工夫することが大切です。

まずは、食事の時に入れ歯が外れやすい、よく噛めない、といった不具合は歯科医院にて解決してもらうことが必要です。その上で、義歯でも美味しく食事ができるよう、日々工夫しながら楽しい食事時間を過ごしましょう。

(1)食材の大きさを調整する
食べ物は小さめにカットしたり、隠し包丁を入れて噛みやすいような工夫をしてください。みじん切りなど、細かすぎるのは、かえって食べにくくなるので、注意しましょう。葉物野菜などは厚みをもたせるようにカットすると食べやすくなります。

(2)食べ物の硬さを調節する
噛み切りやすい硬さまで柔らかく煮てたべるようにすると食べやすくなります。

(3)食べ物の温度に気を配る
総入れ歯の場合は、上顎で温度を感じにくくなりますので熱すぎる食べ物はやけどしやすくなりますので注意が必要です。

(4)噛み切りにくい食品の工夫
葉物野菜はゆでてクルクルと巻いて厚みをだすと食べやすくなります。薄切り肉なども同じです。繊維質の多いゴボウなどは、たたいて繊維を壊すと食べやすくなります。きのこ類などは、煮込んでも形が崩れないので笠の表面に切れ目を入れると良いでしょう。こんにゃくなどは隠し包丁を入れると食べやすくなります。

(5)挟まりやすい食べ物は注意する
ごまなど、入れ歯に挟まりやすいものは、すりごまや練りごまにするといいでしょう。いちごなどのツブツブも挟まりやすいので注意して食べましょう。ナッツ類やお餅類、歯にくっつきやすい食べ物などは、入れ歯では食べにくいとされています。食べる前に水やお茶をお口に含んで、十分口内を湿らせてから飲み込むと良いでしょう。
先に、お口の中を湿らせておくと、その後食べている間は唾液が出てくるので入れ歯にくっつくのを防いでくれます。