症例

No.47「今回の入れ歯は見た目も気に入っています」(80代 男性)

症例

今回の入れ歯は見た目も気に入っています

こちらの方は以前から定期的に検診に来院されておりました。
上顎には、10年ほど前に製作した人工シリコンのコンフォート義歯を使われていましたが、このたび1本残っていた自身の歯を歯周病のため止む無く抜歯することになりました。

既存の義歯を修理して使用することも検討しましたが、見た目も全体的に改善したいとの希望もあり、新たに製作することになりました。もし修理する場合には、入れ歯を数週間お預かりする必要があり、その間不便な点も新しくする理由の一つでした。

総義歯としては、金属床義歯、コンフォート義歯、超精密BPS義歯などから現在の口腔内の状態、これまでの入れ歯の使用状況(噛み合わせの癖やお手入れなど)から想定される将来の見通し、そこにご希望や予算などから総合的に判断し、超精密BPS義歯を選択しました。

下顎の総義歯の場合ですと、これまで使用していた人工シリコンのコンフォート義歯も選択肢としてありましたが、歯ぐきやその下の骨の状態も良好でしたので、痛みが出る心配も少なく、審美的に優れたBPS義歯を選びました。
加えて、少しでも違和感を減らしながら耐久性を高めるために、上顎の部分を金属(コバルトメタル)を使用するタイプとしました。
BPS義歯の特徴は審美的なこだわりにきめ細かく応えられるオーダーメイド対応なところです。 型取りから、配列、色合わせまで、BPS認定の歯科技工士の立会いの下、患者さんとご一緒に治療を進めていきます。
今回は、歯ぐきの色のカラーリングにこだわり、最終的な人工歯の色や形状、配列を決めていきました。

また、本来の自分の歯があった時の噛み合わせやあごの動きを診査するために、ゴシックアーチという装置を使って義歯の設計を行いました。
ゴシックアーチとは、義歯の噛み合わせを記録する装置に針と板を取り付けて正確に噛み合わせやあごの動きを調べる装置です。顎を前後左右に動かした時に、どのような動きをしているかを描写することができるので、総義歯を製作するのにはとても有効な方法です。
一般的な保険適用の義歯では、このような過程を経ることは少なく、BPS精密義歯は素材だけではなく製作工程が何倍も手間がかかるところが大きな違いです。

現在は、噛み心地、見た目ともに気に入って頂いています。

治療の概要

費用

上顎 BPSデンチャー 80万円(税込)

治療期間と回数 2ヵ月(約7回)
副作用とリスク 慣れるまで口腔内で異物感を感じることがあります。ごく稀に金属アレルギーがある場合があります。

 

装着前

装着前

装着後

装着後