症例

No.3「人工シリコンの軟らかい入れ歯でギュと噛み込めます」(60代 女性 千葉県)

症例

「人工シリコンの軟らかい入れ歯でギュと噛み込めます」

 
こちらの方は数年ぶりにいらした患者さんで、以前作った保険の義歯が合わなくなっての来院でした。
現在は、歯周病が悪化していたこともあり、残っている歯もグラグラとになり、どうしても抜かざるを得ない歯も出てきておりました。
日本では、歯周病は歯を失う原因の1位となるなど、痛みがないままどんどん重症化してしまう病気なので、定期的な検診や治療が重要となります。
 

義歯を支える歯(鉤歯・こうし)が歯周病で腫れて痛みが出たり、動揺してきちんと入らなかったり、合わない入れ歯で噛むことで、他の歯まで痛くなったりと、お口の中全体に様々な影響を及ぼす状況になっておりました。

診断結果として、上顎の残っている歯も歯周病で保つことができないため、やむなく抜歯をし、総義歯となりました。
下顎は両側の奥歯をつなぐように跨る部分義歯で安定的な咬合を確保しました。特に、見た目と噛み心地を重視し、銀のフックが見えないノンクラスプタイプに人工シリコンで内側をカバーしたコンフォートデンチャーを採用しました。

コンフォートは、歯が抜けた部分で歯茎に当たるところだけ人工シリコンのクッション性のあるもので覆われています。
固いものが当たるよりも、奥歯の顎堤(歯を支える骨)が吸収して下がることを防ぐことができるので、噛み合わせが変化しにくく、そのことが上顎の義歯も安定させることができます。
適度な柔軟性を持った床の部分が骨や歯茎がやせてしまうのを防いでくれるということで、最近リクエストの多い治療方法なのがコンフォート義歯です。

下顎

人工シリコン

治療後